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サンシャイン牧場の異彩(2) ~牝系の矜持

続いてサンシャイン牧場の繁殖牝馬について概観してみたい。

平成19年10月時点で、牧場HP内「現役繁殖牝馬」のページに掲載されている繁殖牝馬は38頭である。基点となった牝馬とそれぞれの系統に属する繁殖の数は次のとおりとなる。

 

*ソーダストリーム系           19頭
 (プリモディーネ ファンタスト アローエクスプレス ゴールデン一族)
アンジェラス系                     4頭
 (ブロケード アンパサンド)
*クリプト系(1986輸入)           3頭
 (パッサカリア)
*パンドラスボックス系(1986輸入)  3頭
 (アロマンシェス シャランジュ)
*アムールラムール系(1976輸入)  2頭
*ヴェイグドリーム系(1985輸入)    1頭
*ワイルドシーン系 (1994輸入)  1頭
*パーシャンスポット系(1989輸入)   1頭

その他(預託と思われる牝馬など)  4頭

 

アガ・カーン3世が所有していた*ソーダストリームは、祖先に英仏オークス馬が名を連ねる名門の出身。1958年に若き日の伊達オーナーが購入し、直仔にミオソチス(オールカマー)やアローエクスプレス(朝日杯)、孫の代にファンタスト(皐月賞)など活躍馬をあまた送り出して一時代を築いた。

80年代以降この牝系に訪れた沈黙の時代をプリモディーネが破ったとき(1999年桜花賞)、伊達秀和オーナーは「ソーダストリームが帰ってきました」で始まる一文に喜びを詠んだという。まさに伊達オーナーとサンシャイン牧場の代名詞というべき名牝系であり、現在でも牧場の繁殖牝馬の半数を占めるパーセンテージが、この一族にかけられた期待と愛着の大きさを表している。
(ソーダストリーム系に関しては多くのメディアで紹介されているので、詳細は譲ります)

その他は、競走馬または繁殖牝馬として輸入した牝馬を祖とする場合が多く、近年ではパンドラスボックス系にアロマンシェスやシャランジュなどが出現し、今後の発展を期待させている。

また90年代より、選抜した牝馬数頭をアメリカのラニメードファームに預託して当地の種牡馬と配合している。これも新しい血の導入を意図した試みであり、現在は1頭(プリモディーネ)のみであるが、今後も続けていきたい意向のようだ。

このように、少しずつ血の入れ替えも行いながら、基本的にはオーナーゆかりの牝系を大事に守るという姿勢を貫いている。

生産を含めた競馬界全体がグローバルスタンダード化している現在、こうしたサンシャイン牧場の手法は時流にそぐわない、という見解もあるだろう。しかし、

「小牧場が厳しい環境に置かれてきています。オーナーブリーダーとしてもその系統を続けていくには、実に厳しい時代にはいりつつあります。しかしオーナーブリーダーとして、オンリーワンを忘れず、やっていきたいと思っています。」    

伊達泰明氏から頂いたこのメールの一文がサンシャイン牧場の矜持であり、ファンを惹きつけてやまない魅力なのもまた事実なのである。

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