和カフェ飲み歩き ①楽風
「癒し」や「和」をキーワードとした空間作りのトレンドや、いわゆるカフェブームと言われる潮流の一つの結果として、最近は日本茶も供する和カフェの数が増えてきている。中には「なんちゃって和カフェ」的な玉石の石もなくはないが、<茶>カテゴリでは自分が実際に行った中から何店か紹介をしていきたいと思う。
第1回は、浦和の「楽風(らふ)」。
浦和駅西口から5分ほど歩くと、旧中仙道に面した青山茶舗の裏手に楽風がある。
旧家の納屋を店舗に改装した造りで、入り口で靴を脱いで入ると1階が喫茶室になっている。一般的な煎茶の他にも芽茶、茎茶、玉露、コーヒーなどのメニューが用意されていて、銘柄までは尋ねていないが煎茶は静岡産とのこと。好みのお茶のお供には、日替わりで和菓子か洋菓子もセットできる。
店内に湯釜があり、2煎目以降は自分でお湯を汲んでマイペースで楽しめる。
この店は喫茶とともにギャラリーを兼ねている。1階の一部にクリエーターの作品が展示され、きしむ階段を上がった2階はギャラリーとなっている。もちろん無料である。お茶とお菓子を楽しんだらギャラリーを見て廻るのもよし、お茶をおかわりしながらぼんやりと時をすごすのもまたよし。
時代を経た木造建築の醸し出すぬくもりや味わい深さは、人工的な建造物では決して表現できない雰囲気である。茶舗に面した庭の緑や、店内の木を基調としたインテリア・・・・そうしたお店を囲む空間そのものが「つくりこまれた」のではなく自然体で存在するから、非常に居心地がよくゆったりと時間が過ごすことができる。
単に日本茶を供するだけでなく、お店の佇まいや空気も素晴らしい楽風は、自分が最もお気に入りの日本茶カフェである。
ちなみに旧中仙道沿いも開発が進み、マンションやオフィスビルが次々建っているが、青山茶舗を始め街道の面影を残す旧家もまだ散見できる。近くの調(つきのみや)神社も含めてそれらを見て廻るのも楽しい。
<楽風>
住所:埼玉県さいたま市岸町4-25-12
TEL:048-825-3910
営業時間:10:00~19:00
水曜日
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