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Dressed in Black

アイルランドで生まれ世界を転戦した後に日本で種牡馬入りし、再びヨーロッパへと輸出された*ドクターデヴィアスだが、2歳下の弟である*シンコウキングもまた世界を股に掛けた道を歩んでいる。

*シンコウキングは1991年生まれで父は名マイラー種牡馬へとのし上がったFairy King。蹄の弱さという内なる敵とも闘いながらキャリアを重ねて27戦8勝(香港1戦0勝含む)、6歳の春には高松宮記念G1を制した。藤沢和雄師&”シンコウ”安田修オーナーという90年代を代表する名コンビによる活躍馬の1頭である。

 

引退後1998年に種牡馬入りした*シンコウキング、日本では3世代77頭が血統登録をされている。良血の短距離G1馬としては寂しい数字とみるか、地味な競走成績で日本で実績のないFairy King父系の割には健闘と捉えるかは判断が難しいが、残念ながら勝ち上がった馬は数頭に留まるなど目だった成績は残せていない。

その血統的魅力は海外でむしろ評価をされていて、日本での供用開始と同時にニュージーランドでもシャトル供用されて人気を集め、最終的に2000年後半からは当地に留まることになった。ニュージーランドでは、初年度産駒からBramble RoseがNZオークスG1(2400M)を、2007年にはEskimo QueenがオーストラリアのクイーンズランドオークスG1(2400M)を制するなど成功を収めている。

配合ではNorthern Dancer2×3という近交を持つのが特徴。*シンコウキング自身は現役時代マイル以下を主戦場としていたが、これは関係者のインタヴューなどを読むと体質や気性面(注参照)も多分に影響したようで、もともとはスタミナを内包しているということだろう。兄は英ダービー馬だし、Fairy Kingはかの重戦車サイアーSadler's Wellsの全弟という血統のバックボーンである。現在は Paxton Park で繋養され、種付け料は5,000NZドルとなっている。

(注)1997年秋のスワンSとマイルCSで岡部幸雄騎手は同厩のホープだった*タイキシャトルではなく*シンコウキングに騎乗しているが、これは天秤にかけてシャトルを捨てたわけではなく、気性難のシンコウを御せるのが同騎手しかいないゆえの選択であったという。

日本の代表産駒と言ってよいのかわからないが、05年福島民報杯(OP1200M)勝ち馬で、最後の現役産駒でもあったロードダルメシアンも今般引退するようだ。この馬は母も同じ冠を持つシンコウエトワール。あの好きだった黒一色の勝負服が懐かしい。

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