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理由なんてない

仲間と草競馬を楽しむ少年のひとりであったオリヴィエ・ペリエに、騎手という職業を教え、競馬学校での修行を勧めたのは、後にライバルとなるクリストフ・ルメールの父であったという。ペリエはその後、フランスの名調教師パトリック・ビアンコーヌに師事し、トップジョッキーへの階段を上り始めることになった。

そのビアンコーヌ師はフランス~香港を経て拠点をアメリカに移す。開業直後のアメリカで管理したうちの1頭が、前々回に触れたWhywhywhyである。

 

Whywhywhyは2000年生まれ。ミスプロ系の人気種牡馬Mr Greelyの産駒で、ミスプロから数えて3代目にあたる。Mr GreelyといえばFinsceal Beo(英愛1000ギニー)やEl Corredor(シガーマイルH)らの快速馬を輩出していて、Whywhywhyも例に漏れずスピードに秀でた競走馬だった。

2歳5月にデビューしたWhywhywhyは、2戦目のフラッシュS(G3・D5F)を5馬身半差で圧勝すると、続くサンフォードS(G2・D6F)→フューチュリティS(G1・D8F)と連勝。こうして堂々の1番人気で出走したBCジュヴェナイルであったが、勝ったVindicationから16馬身離された10着に惨敗したから、関係者はその名のとおり「なぜ?」と首を捻ったことだろう。

Whywhywhyはこれで燃え尽きたかのように3歳時は3戦して未勝利。2歳夏の勢いを取り戻すことなく、クラシックに出走することも叶わぬまま引退することになった。

尻すぼみという表現そのものの競走成績だったが、そのスピードと早熟性は、アメリカの生産界で評価された。
以下の数字は、種付け頭数(→翌年の誕生産駒数)の推移である。

04年 95(→60)
05年 69(→34)
06年 64(→47)
07年 157

産駒は昨年2歳を迎えてデビューし、ファーストクロップのサイアーランクで6位に入った(Blood Horse)。種付け料が数倍のEnpire Maker(7位)や、産駒数が倍以上のVan Nistelrooy(4位)らに伍しての数字なのだから、これは健闘ということだろう。08年の種付け料はLive Foalで$10,000となっている。

Whywhywhyは母父がQuiet Americanでミスプロのクロス(3×4)を持つほか、Bold Ruler(4×5)やDr. Fager(母系で4×5)などシロウト判断でいうととってもアメリカン。2歳戦や短距離での強さの一方で成長力や底力に欠ける、そんな字面上のイメージは実際の競走成績とも重なっていて、産駒もおそらくこの傾向を継ぐとは思うが、答えはこれからNownownowらが出していくことになる。

将来Whywhywhyを父に持つ牝馬を手にする生産者がいたら、付けてほしい種牡馬がいる。
「なぜ?なぜ?なぜ?」の娘に、理由など無しでノーリーズン・・・って遊びすぎ?

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