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ナドアルシバノキセキ

ドバイワールドカップのCurlinは、すいませんでした!と脱帽するしかないパフォーマンスだった。
今年は日本調教馬が無冠に終ってしまったわけだが、その替わりに内国産サイアー・フジキセキ産駒のSun Classiqueがシーマクラシックを強い競馬で制して存在感をアピールしている。

フジキセキ産駒は国内でも高松宮記念のワンツーを決めていて、先週末は祭り状態だった。
これまでの活躍馬を概観すると、G1で云えば芝短距離でのファイングレイン、ダート路線のカネヒキリ、牝馬のコイウタ。それ以外もクラシックで活躍したドリームパスポートやダイタクリーヴァ、個性派のタマモホットプレイや名脇役オースミコスモなど、バラエティに富んだ産駒を送り続けている。

もちろん得手不得手はあって、距離はマイル前後を得意として2000を越えると成績が落ちるし、主役になり切れないキャラが多い(特に牝馬は、OP特別とG3は計32勝もしているのにG2G1は1勝づつ)。なかなか大物産駒が出ずに「スケールダウンしたSS」的イメージもあるサイアーだが、それでも父譲りの万能振りは種牡馬として素晴らしい素養であって、リーディング上位の常連である。

フジキセキは怪物サイアー・サンデーサイレンスの初年度産駒。
新馬戦(T1200)→もみじS(T1600)→朝日杯3歳S(G1・T1600)と才気溢れるレース振りで連勝し、負け知らずで3歳(当時)シーズンを終える。皐月賞のプレップである弥生賞(G2・T2000)に出走したフジキセキは、並びかけてきたホッカイルソーをあっさりと坂上で突き放して圧勝し、当時まだ根強かった「サンデーサイレンスは早熟の短距離サイアーだろう」という予想(自分もそう思っていた)が明らかに誤認であることを知らしめたのだった。
フジキセキはこのレース後に故障を発症し電撃引退、種牡馬入りした。

その後の華々しいサンデーサイレンス産駒の活躍により、フジキセキの輝きはいささか目立たぬものになってしまったとはいえ、500kgを超える青鹿毛の馬体は非常に見栄えがよく、レースセンスに底知れぬものを感じた。後年のアグネスタキオンと並んで「無事だったらどこまで強かっただろう」という幻想を抱かせるだけの素質馬だった。

オーストラリア産Sun Classiqueは南アフリカの伯楽デ・コック師に管理され、南アでG1を3勝している。日本のキセキとアフリカの鬼才が、ナドアルシバに見事な太陽を輝かせた3月29日であった。

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