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曇天に咲いた向日葵

エアジハードのエントリで名前を挙げたナナヨーヒマワリが、マーチSを差し切った。
初勝利に10戦を要し、その後3年以上も500万~1000万条件でうろうろしていた馬が、7歳を迎えてオープン入りし初挑戦の重賞をも制したのだから、大した晩成といってよい。

 

1978年生まれのナナヨーモアは、抽選馬として尾崎和助氏に所有され、障害を含む3勝を挙げた中堅クラスの牝馬であった。母系はそもそもスターリングモアを経由しフロリースカップを祖とする、名門在来の小岩井牝系である。

繁殖入りしたナナヨーモアの3番仔がバンブーアトラス産駒のナナヨーアトラスだった。新馬勝ちの後は足踏みを続けたナナヨーアトラスは、イナリワンが天皇賞を制した日の端午賞(T2000)を勝って賞金を加算。滑り込んだオークスでは勢いを評価され4番人気に推されたものの、後方から差を詰めた11着に終った。

アトラスは結局オークスが引退レースとなり、繁殖になる。その2番仔がナナヨーストーム(父*セレスティアルストーム)。ストームは3歳春に忘れな草賞(T2000)を勝ち、サンスポ賞4歳牝特(G2・T2000)でも2着に入って、母に同様オークスで上がり馬として3人気に推挙される。しかし本番では足りない点まで同じで、エアグルーヴの15着に沈んだ。

ストームの全妹ナナヨーウイングもまた忘れな草賞で好走してオークスに出走したが、勝ち星がダートのみだったこともあり13番人気。ところがメジロドーベルにこそ千切られるも、2着に追い込んで穴を開けた。まったく気まぐれというか、ちぐはぐな母娘・姉妹である。

ヒマワリはこのナナヨーウイングの仔になるわけだが、「ナナヨー」の冠名が印象に残っているので、そこそこ頭数を擁する中堅馬主かと思い込んでいた。しかし調べてみると尾崎和助オーナーは細々と年に1~2頭を持つタイプで、近年はウイングとストームの仔しか所有していない。そんな中で、バンブーアトラス→*セレスティアルストーム
→エアジハードという渋い累代を重ねられた馬が重賞を獲ったのである、馬主冥利に尽きるとはこのことだろう。

残り少ないオグリキャップ産駒にニッポニアニッポン(トキの学名)というシュールな馬名がつけられた話題があったが、ナナヨー一族と同じ小島牧場の生産である。
ナナヨー牝系にしろエアジハードにしろ、絶滅危惧種にならないように祈るのみ。

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