絶叫スカイ
*ビショップボブはニアークティック系のClever Trickを父に持つカナダ産馬で、ウィニペグ・フューテュリティ(加G1)など6勝を挙げた。引退後は日本に輸入され、1988年から1998年まで供用されていた種牡馬である。
*ビショップボブ産駒で思いで深い馬が2頭いる。
1頭は、競走成績という意味では全く記憶にないのだが、要するに以前書いたロジカルパンプキンと同じで、馬名だけのインパクトである。父ビショップボブ、母モミジプリティでモミジプボブ(1989生まれ、牡馬)。
Bishop Bobを「プボブ」と分解するセンスに脱帽。それだけで脳の海馬に刻み込まれている。
もう1頭が、唯一のJRA重賞勝ち馬となったブランドアート。
1992年の牝馬クラシックは同じ西山軍団の快速ニシノフワラーを中心に、アドラーブルやサンエイサンキューなどが覇を競っていた。そんな中で行われたフラワーカップは、春の雨に祟られた不良馬場となり、逃げたウィーンコンサートを2番手から捉えたのがブランドアートだった。泥んこ馬場で行った行ったの競馬、10番人気と12番人気の大荒れ決着。ブランドアートは結局、このレース以後に勝ち星を挙げることができずに21戦2勝の成績で引退したから、地味な一発屋というところでもあるのだが、自分にはなぜか、暗い色彩の中山1800を走る姿が印象深く残っている。
母としては、昨年の忘れな草賞を勝ちオークスでも5着と善戦したニシノフジムスメを出していて、フジムスメの半弟がセイウンスカイ産駒の星として一部でカルト的な?人気を博すニシノプライドである。
セイウンスカイ、*シェリフズスター、*ミルジョージ、*ビショップボブ・・・・この馬の血統表を見ていると、社台系のサイアーなどいらねえ、という西山のプライドが聞こえてきそうだ。
*シェリフズスターはセイウンスカイが活躍したころには既に廃用となっていたことで知られ、菊花賞を勝ったセイウンスカイの代表産駒がスプリンターと、この父系は色々な意味で振幅が大きいというか、常識にかからない面がある。
*ビショップボブが勝ったウィニペグという街は、冬季と夏季の温度差が80度近くにもなるという気候ということだが、そんな落差の大きい絶叫マシン的父系があってもいい。貴重な血を継げるように、プライドには期待をしたい。
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