もう一つの祭り
ドバイWCと高松宮記念で話題となったフジキセキ祭りはまだ残り火が続いるようだ。先週は土曜にエイジアンウインズが阪神牝馬Sを勝つと、日曜もフィールドベアーが福島民放杯を制し、さらには桜花賞でエフティマイアが15番人気で2着に入って大穴の片棒を担いだ。
そして産駒が好調なもう1頭が、*フレンチデピュティである。
堅実なレースを続けながらも人気の盲点的な存在となっていたレジネッタが桜の大輪を咲かせたのは周知のとおりだが、それ以外にもサイレントプライドがダービー卿CTで重賞を手中にしたし、産経大阪杯でダスカの相手となったのは7番人気のエイシンデピュティ。これよりちょっと前になるがアドマイヤジュピタが阪神大章典でアイポッパーやポップロックらの常連組を抑えて優勝し、天皇賞に名乗りを上げている。
レジネッタとサイレントプライドは*フレンチデピュティ×*サンデーサイレンス。この他にもアンブロワーズやライラプスなどの活躍馬がいるので、この組み合わせは数字としても良い成績を残しているのだろう・・と推論してTARGETで調べてみたところだが、結論から言うと母父がサンデーの場合とその他のサイアーである場合とで、回収率や勝率にあまり差は出なかった。また特定の条件(馬場だとか競馬場だとか)でも注目すべき特徴は見出せない。
わかったことは、フレンチ・サンデーという配合の馬が多いということ。現在までJRA登録された*フレンチデピュティ産駒363頭のうち57頭が母父サンデー。次点のCaerleonが16頭だから圧倒的な数差だ。
まあこれは、社台が*フレンチデピュティを導入した背景を考えれば当たり前でもある。つまり*クロフネなどを輩出したポテンシャルを前提条件にしつつ、増加の一途をたどるサンデー系牝馬の受け口という役割を期待されたと想像するに難くないわけで・・
BMSとしてのサンデーの破壊力を踏まえれば、むしろ今回のG1制覇は「ようやく」という修辞が妥当なのかもしれない。
今週末の皐月賞には、*フレンチデピュティ産駒のエントリーはなかった。フジキセキはサブジェクト1頭で、おそらく人気薄となるこの馬が絡めば、700万とは言わずともまた穴が開くだろうが、果たして。
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