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千万人といえども吾往かん

「大外でもいい、賞金も要らないから出走させてほしい」

外国産馬の出走レースが限られていた時代、マルゼンスキーの中野渡騎手がダービー前に吐露した有名な台詞である。

それから時は流れ、外国産馬は条件付ながらほとんどのレースに出走が可能となり、また海外所属馬にも多くの重賞が開放さるに至った。

それでも、特別区競馬組合=大井競馬場が打ち出した「海外既走馬の転入制度」に対して、生産界が猛烈なる反対運動を展開したのは記憶に新しい。極端な話、Big BrownやCurlinを購入して大井に持ってくることもできるわけで、そのインパクトを馬産地が恐れるというのもわかる話ではある。

このあたり、日本競馬のヴィジョンに絡めて書いてみたいネタもあるのだが、今回はその制度を利用した馬の初勝利について。

去る12日、大井競馬場のダート1500mに、海外既走馬バーナスコーニ(セン4、大井・堀千亜樹厩舎)が出走し、勝利を収めた。バーナスコーニはイギリスとアメリカで出走歴があり、この制度によって大井に転厩したケースの第1号である。

バーナスコーニの馬主は東京都競馬(株)。
この会社はそもそも戦後、東京に公営競馬が発足する際に設備管理を目的として設立されていて、現在は大井競馬場のほかに伊勢崎オートの管理、東京サマーランドの運営なども行っている。株式公開(東証1部上場)されている民間企業ではあるが、筆頭株主は東京都で、自治体と結びつきの深い関係にある。

本題からずれるが、大井競馬を運営しているのは<特別区競馬組合>という組織。これは法律上「特別地方公共団体」といい、複数の自治体の事業を共同処理する法人である。大井競馬は要するに東京23区が運営主体で、職員は区役所職員と同じ地方公務員だ。役に立たないマメ知識。

話を戻そう。察するに、思い切って制度を作ったものの、各方面への配慮から実際に転入馬を持とうという馬主が出てこなかった。そこでいわば親戚関係にあり、しかし民間企業である東京都競馬(株)がまず見本を・・というあたりだろうか。

バーナスコーニは近親に目立った活躍馬は出ていないが、5代母が名繁殖Courtly Deeで、累代も*フォーティナイナー→Storm Cat→Rahyと一流どころが続いている。
まだ下級条件を勝ったのみではあるが、様々な意味で注目を集め続けていくのだろう。

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