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鬼が大笑いするウオッカの話

毎日王冠から秋のキャンペーンを開始するウオッカ。JCあたりを最終目標とし、今年で完全燃焼して繁殖という絵を勝手に描いていたら、どうも「来年は海外に長期遠征→海外で種付け」というプランがあるそうだ。

牝馬を海外に渡らせて当地の種牡馬と交配するという戦略は

 

これまでも前例は少なくない。オークス馬であり後にアグネスタキオンの祖母となったアグネスレディーは引退後イギリスに渡り、当時のトップサイアーであるMill Reefが付けられた(産駒ミルグロリーは競走馬になれなかったが種牡馬となる)。千代田牧場は名門オーハヤブサ系のブレイブウーマンやエリ杯馬タレンティドガールを引退後に渡欧させて、前者は*コクトジュリアン(父Machiavellian)を産んでいる。

現役馬*リッターヴォルトは桜花賞2着のイブキパーシヴが、*ファリダットは快速馬ビリーヴがそれぞれアメリカで産んだ仔だ。また際立った活躍場こそ出ていないが、以前紹介したとおりサンシャイン牧場もアメリカに所有牝馬数頭を”派遣”し続けていて、現在は桜花賞馬プリモディーネが滞在している。

もちろん社台でもこのパターンはあって、近年ではスティンガーやダンスパートナーといった名牝が渡米しており、当地で生産した仔が逆輸入されててデビューするというパターンが散見される。

上記の馬たちは日本で結果を残して引退した後に繁殖として海を渡っているカタチで、ウオッカのように遠征してそのままという例はあまりないだろう。パッと思い浮かぶのは*シーキングザパールだが、彼女はトレードされていたという事情がある。そんなことを考えながら輸入馬を調べていたら、記憶の盲点?になっていた2頭の牝馬の名を見つけた。グランド牧場のプリエミネンスとフェスティバルである。

97年生まれのプリエミネンス(父*アフリート/美浦・伊藤圭三厩舎)は、関東オークス・マリーンCなどの交流重賞勝ちの他、JCダートには3年連続で出走して4・5・4着に健闘した活躍馬だ。04年初頭に渡米、G1サンタマリアHで5着となって引退したのだが、その後の消息は知らなかった。
99年生まれのフェスティバル(父*アサティス)は2歳のエーデルワイス賞を勝ってから不振続きで、プリエミを追うようにアメリカへ渡ったのも殆どニュースにならなかった。しかし04年12月のダリアH(G3)、馬場悪化でコース変更+スクラッチ続出という運が味方して完勝。この地味な勝利はしかし、「45年振りの日本で調教経験のある馬の北米重賞勝ち」でもあった。

その後アメリカで繁殖入りして産んだ2頭の仔が4月に日本に入っている。プリエミネンスはMedaglia d'Oroの牝駒、フェスティバルはAfleet Alexの牡駒である。

これらの試みには、純粋に実績のある海外のスーパーサイアーを付けたいという動機と、血統的飽和を避けるために日本にはない血を入れたいという2つのココロがあろう。ちなみにサンシャイン牧場は後者をかなり意識しているとおっしゃっていた。

ウオッカの場合はNorthern Dancerを持たず、5代にNative Dancerもないという血統だから、日本であろうが海外だろうが配合相手には困らない。個人的には馬名の由来となった蒸留酒の「強さ」を損ねないような配合、早熟&快速なアメリカンな血よりRivermanあたりを生かせる相手を選びたい気がするところ。

おっと、ずいぶん気が早い話になった。いずれにせよまずは無事に今秋を乗り切ることだ。

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