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証明したもの/されないもの

連休明けのボケた頭でネットを覗くとビッグニュースが飛び込んでいた。
BCクラシックでCurlinとの頂上対決を控えていたBig Brown、そして凱旋門賞後の動向が注視されていた名牝Zarkavaの引退である。

Zarkavaの引退は予想の範疇とも言えた。
マルセルブサックで早熟性を証明し、
プーリッシュ(1000ギニー)で速さを証明し、
ディアヌ賞(オークス)で距離克服を証明し、
ヴェルメイユ賞で牝馬NO1を証明し、
凱旋門賞で芝路線の頂点を証明した。

Zarkavaに、これ以上証明するものがあろうか。

一方、順調な調整過程を報じられていたBig Brownは、芝コースでの追い切り後に右前に故障を発生したとのことだ。鮮やかで印象深いレースを続け、そのデュトロワ師のビッグマウスと共にヒーローとなったBB。頂点に君臨し続けるCurlinとの対峙に向けて、ファンの期待が満ち満ちたこの時期に、無念の引退となった。

BBのオーナーは無念さを伝えるコメントの他に、Curlinに対するこれまでの挑発を「プロレスみたいなもの」=ストーリーラインを作るための演出であったとし、「カーリンに最大級の敬意を持っている」と述べている。一方のCurlin陣営も「ビッグブラウンは本当に素晴らしい馬だし、競馬界に活力をもたらしてくれた」との談話を発表し、ノーサイドを宣言している。

Big Brownは確かに強い。08年の米クラシックは間違いなくBBのためにあった。
しかし同時代に競走生活を送った稀代の名馬との頂上対決は幻に終わり、最強の称号と自らの「底」を証明することはできないままの引退になった。

自らの価値を、走ることですべて証明したZarkavaの強さはずっと語り継がれる。

そして証明されなかったがゆえに残されたBBの幻想もまた、語り継がれるだろう。

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