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”勝利”の方程式

'09新種牡馬外伝 - ウインラディウスウインデュエル

「ジョウノ」の冠で知られる小川勝義氏がJRAの馬主資格を取得したのは昭和60年のことだ。その17年前に札幌に興した事務機器販売会社が業績を伸ばし、株式会社化されたのと同年であるから、満を持してということだろう。そして2年後には旧門別町にサラブレッドの生産牧場・三城牧場を設立することになる。

今年はその三城牧場に生まれ、父が*サンデーサイレンスで馬主が「ウイン」、そして藤澤厩舎に所属という多くの共通項を持つ2頭が種牡馬としてデビューする。ウインラディウスとウインデュエルである。

ラディウスは*マルゼンスキーをBMSに持つ黒鹿毛馬で、東京新聞杯・京王杯SC・富士Sと、府中の重賞を3勝。G1ではもう一つ足りなかった同馬だが、マイル路線の常連として活躍した。

母系は叔父にサンデーウェル、従姉妹にウメノファイバーといった重賞ウイナーが出ている。そもそもボトムラインはお馴染み小岩井牝系のひとつ*フラストレートを祖とする名門に属し、ラディウスの5代母にあたるトキツカゼは農林省賞典(現在の皐月賞)とオークスを勝ち、ダービーも2着という成績を残して顕彰馬に選出された数少ない牝馬の1頭。青森が生んだ名馬である。

ラディウスは優駿SSで供用され、初年度49頭→44頭→昨年28頭という種付け数の推移である。サンデーの重賞馬とはいえさすがにこのレベルは競争相手も多く、小岩井牝系にマルゼン牝馬というだけでスペシャルウィークの代替という立ち位置は苦しいわけで、今年のデビューでちょっといいところを見せたいところだろう。、

一方のデュエルは小川オーナーが特定の冠を用いていない時期の所有馬ミヤビサクラコ(父*ノーザンテースト)の仔になる。ミヤビサクラコは3勝を挙げたが、彼女を有名にしたのはむしろ引退後の繁殖牝馬としての活躍だ。

初年度産駒でJRA6勝のフリーウエイハート(父*トニービン)を皮切りに、その後は*サンデーサイレンスとの間にキングオブサンデー、ウインマーベラス、ロイヤルキャンサーといった活躍馬を出している。

<サンデー×サクラコ>はお決まりのように森厩舎に所属したのだが、唯一の例外が藤澤和雄厩舎に預託されたウインデュエルだった。デュエルは長期休養後にダート500万からオープン特別まで破竹の6連勝、エルムS(G3)でも2着して将来を嘱望されたのだが、エニフS5着後に屈腱炎を発症して引退した。

素質馬を大事にダートで使って連勝、しかしコレからというときに故障で引退・・というのは実は藤澤厩舎にありがちなパターン(スパイキュールもそうだ)。まあこれは結果としてよくそこまで走らせたと捉えるべきで、ヘタな厩舎なら焦って仕上げたあげくに故障・未勝利引退みたいな結末もあるというところだろう。

自身の後にデュランダルやダイワメジャーといったサンデー×テーストの一流馬が競争相手に加わったこともあり産駒のデビューを待つことなく用途変更され、現在は乗馬としての生活をスタートしている。ノーザンホースパークの担当者からは「飛越のセンスがある」と評されているから、いつか競技会などでその勇士を目にすることが出来るかも知れない。

ところでオーストラリアでキャリアを終えた兄のキングオブサンデー。当地で種牡馬となるという報道があった記憶があるが、その後について調べてみたのだが音信が知れないので実際に供用されたかは疑問だ。何か情報があれば教えてください。

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