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不合理レーシングクラブ

確定申告の時期となり、税務方式が変わった一口馬主クラブからも新形式の支払額調書が届いている。幸か不幸か?必要経費(主に引退馬の損失)が所得を大幅に上回り、若干とはいえ申告すれば源泉分の還付が発生するので、面倒がらずにやろうかなと思っている。

さて、自分が一口馬主クラブを運営するならこうするなあ、などと妄想することが時々あるのだが、向こう側から馬を売るという視点で考えた場合、前回エントリの書籍「予想通りに不合理」に紹介された心理バイアスを利用したらどうなるだろうと考えてみた。

<相対性の真相・・・質の異なるAとBは比べにくいが、Aと似ているが勝るA’とは比較しやすく、結果A’が選択される>を応用して
→(売れ行きが悪いが売りたい)募集馬Aに出資するとキャンペーン馬Zを同じ口数無料で提供する。血統も地味でとても売れないようなZも、A+Z=A’とすることでモチベイターとなる。

<性的興奮の影響・・性的興奮下では冷静な判断力は明らかに失われる>をちょっと変形させて
→重賞勝ちのパーティなど盛り上がったときに、特別募集馬を発表し、その場だけの特別価格で売り出す。もちろんジャパネットたかた社長張りの口上で。

<高価な所有意識・・自分の所有物には過大評価をする>を応用して
→クラブ馬の下や牝馬の仔はできるだけ募集馬に加えていく。活躍馬はもちろんだが、ケガで大成しなかったタイプの馬は秘めた素質を強調して所有価値をくすぐる。

<扉を開けておく・・選択の機会が失われることに不安や恐怖を感じる>を利用して
→期間を限定した募集を行うことで出資意欲を刺激する。また残口数を報告するメールを適時配信して、出資のチャンスが次第に小さくなることを強調。

<予測の効果・・事前に美味しいと予想したものは美味しいと感じる>を変形させて
→厩舎や種牡馬のアンケートを行い、期待値の高いラインアップを揃える。自らがポジティヴに言及した対象に対しては結果においてもポジティブに評価しやすく、購入動機の向上に寄与する。

まあ考えてみると、こうした戦略と同じ(あるいは似ている)サービスは実際すでに行われているのを見聞きするし、自分が関っている中でいうと広尾あたりは<無料><期間限定>なんていう手法をときおり散りばめながら販売している。案外としたたかである。

一口馬主は信頼や嗜好といったファクターが大きく、いくら売れても結果が伴わなければ継続していけない商売だから、単純な消費財の購入と同じ水平では語れるわけではない。ただ出資する立場としても割り引きだのナンだのの「ウマい話のからくり」はよく考えていく必要があるし、自分の不合理さもしっかり意識しとかないと、みたいなところで。

ちなみに上に上げた各バイアスの説明はかなり端折っているので、詳しい内容を知りたい方は本を読んでくだされ。

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