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少ないチャンスを活かせるか

'09新種牡馬外伝 - ハギノハイグレイド

Matriceは固有名詞としてはイタリア中部の小規模なコミューン名であるが、英語でいうところのMatrix=マトリクスにあたるイタリア語でもある。マトリクスとはそもそもラテン語の「子宮」を語源とし”何かを生み出すもの”という原義を纏っている単語だから、これがその馬名の語源と考えるのが自然だろうか。

Fairway父系のMatriceはアデレードギニーやVATC招待などを勝ったオセアニアの一流馬で、血統的にもFairway=Fair Isleの全兄妹クロス、Schiavoni≒Sansovinoのニヤリークロスといった仕掛けがマニア心を擽るところだ。代表産駒の筆頭として挙げられのは、ゴールデンスリッパーなど10戦9勝したスピード馬Pago Pagoであろう。

Pago Pagoは後にアメリカでも種牡馬生活を送り、メールラインこそ衰退してしまったものの、米血統におけるスパイスとして今なお存在感を失っていない。例えば*クロフネのBMSはPago Pagoの仔(Classic Go Go)だし、*ダンシングブレーヴの母母父にもPago Pagoの名を見ることができる。

さて、随分と前置きが長くなった。ハギノハイグレイドである。
ハギノハイグレイドは祖父の*ダンシングブレーヴのみならず、母系にもPago Pagoを内包していることにより、Pago Pagoの3×5という一風変わったクロスを持つことになった。ではそのスピードが増幅されて速力自慢の仔となるかというとそう単純にはいかないわけで、ハギノは周知のとおりダート中長距離路線の常連として活躍することになった。

晩成の中長距離ダート馬というサイアーとしては訴求力に乏しい成績に加え、母父にこれまたヘヴィなダート血統の*ラシアンルーブルという面もあるのだろう、種付け数は数頭に留まっているようだ。ここから期待を寄せるのは酷というものだが、*ダンシングブレーヴは種牡馬の父としても案外な質の高さと適応力の広さを披瀝しているので、スエヒロコマンダーのように少ない産駒から走る馬が出るということはあるのかもしれない。

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