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深い空、遠い空

残念な結果になってしまった。

ブエナビスタの敗戦と凱旋門の断念もそうだが、ディープスカイの引退が、である。

カルト的な人気を博したわけでもなく、3歳秋以降は決定的なインパクトをレースで残せたわけでもないディープスカイは、物語を紡ぎ難い名馬だったと思う。自分はしかし、ここ数年の牡馬の中では最も評価している1頭だ。

ダーレイでの種牡馬入りにどのような経緯があったのかわからないが、今のところ結果を出せていない「サンデー孫世代サイアー」のエース格として奮迅の働きを期待したい。

で、ディープとは全く関係のない話に展開するが。

最近「日本は経済教育が遅れている」なんて話を見聞きすることが多くなった。確かに自分も学校教育で道徳的な話はあったとしても、実社会で直面するクレジットだったり資産運用だったりの仕組みやスキルを教わった経験はない。

生々しいオカネの話をすることに対するタブー視的な空気が根強い側面もあるが、やはり現実的な視点での対応は必要だと思うし、それはギャンブルに対しても同じではないか。

個人的な話でアレだが、自分は父親から競馬を教わったクチで、時には競馬場でン万円を渡されて「これで1日好きにしてみな」なんてこともあった。競馬だけではなく様々なギャンブルに連れて行ってもらったし、いわゆる賭け事とはちょっと違うが株式投資の仕組みなんかも話してくれたりした。熱心に、しかし決して溺れることはなく。

そんなわけで社会に出るころにはギャンブルの魅力と怖さや勝負時の嗅ぎ分け方、身の引き方なんかを体験学習ができていて、世間的には無鉄砲な父だったかもしれないが、自分としては机上の勉強よりも大事なものを教わったと思っている。

ギャンブル=悪いことという単純な理解ではなく、生きていく上では不確定要素と「欲」を前提にした決断が必要である、という観点から、もっとギャンブル教育?があってもいいんじゃないかなと思ったりするが。

92年の毎日王冠で、父はダイタクヘリオスの単勝1点で大勝負した。その払戻金で奮発して買ったトレンチをいたく気に入り、「ダイタクコート」なんて言っていたっけ。
父が他界したとき自分が棺に入れた競馬新聞とそのダイタクコートは、一筋に煙となって空に吸い込まれていった。青く深い空、ディープスカイに。

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コメント

ダイタクコート、良いですね(笑)ウチにはヘリオスが逝去するまで使っていた青いヘリオスカバーがあって、馬房の風を防いでいます。
ディープスカイとキャプテントゥーレはアグネスタキオン後継として、個人的には評価高いです。
私は大学では会計学が専攻で、卒論はデリバティブの会計可能性について書いたのですが、金融派生商品というのは何でもアリですよね。そもそも『安全性』の象徴である『保険』というのも、元はギャンブルから始まっているんですよね。とりあえず7、8年前に卒論を書いた当時、日本の金融市場は欧米に比べ、20年以上遅れているのでは、と思いましたが、ギャンブルに関する教育レベルの違いかもしれませんね(笑)

投稿: 山 | 2009年8月25日 (火) 03時42分

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