身と蓋がない
前回のエントリのように感情を排して考えれば驚くようなレース内容ではなかったが、ブエナビスタ3冠ストーリーを期待していた向きにすればあまりに中途半端というかオチが付きにくい結果ではあっただろうなと。
事実は小説より身も蓋もない。の秋華賞。
でもブエナビスタの大とびでどこか不器用で、鞍上と今ひとつしっくり感がないあたりに自分はなぜか*ヒシアマゾンの影を見てしまった。ナカダテとアンカツを比べちゃいけないけれどね。
*ヒシアマゾンといえば、今週は彼女の父であり名種牡馬であったTheatricalが死亡したというニュースがあった。国内でもメジロティターン、メジロデュレンが相次いで逝去したという。季節の移ろいをめぐり来るレースで知るように、時代が巡るその速度の実感を、サラブレッドの死で思い知るのもまた競馬オタの悲しき性である。
最寄り駅からの帰路、空を眺めて歩きたくなったのは、そんなふうに「死」を想ったからだろうか。缶ビール片手に見上げた空に、10月の月は凛として浮かんでいた。でもどこかのベストセラー小説のように、二つ目の月は見えなかった。
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