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死してなお勇気は舞う

凱旋門賞を直前に控えて、過去のレース映像を思いつくままに見返していた。
そのブランド価値を含めてやはり印象深いレースが多いのだが、エルコンと*モンジューの叩きあいに並んで自分が好きなレースが、1986年の*ダンシングブレーブだ。

各国のダービー馬など10頭のG1馬を含むハイレベルのメンバーを、直線大外から一気に差したゴール前は鳥肌が立つ。何度観てもだ。

引退後にマリー病を患い、いわば見限られた状態で日本に輸出されたブレーヴ。しかし獣医師らの献身的ケアに支えられて種牡馬を続け、多くても50頭そこそこの種付け数からキョウエイマーチ、エリモシック、キングヘイロー、テイエムオーシャンらの一流馬を次々と輩出した。

そのキングヘイロー産駒ローレルゲレイロが、日曜のスプリンターズSを勝利した。同一年の春秋スプリント連覇となるとトロットスター以来である。

3歳クラシックではダービーにも挑戦し、その後短距離路線に活路を見出す。緩急の変化に弱く展開に注文が付く点やそれに起因する成績の不安定さ、しかしここぞと言うときの勝負強さ・・良くも悪くもキングヘイローを彷彿とさせる軌跡ではないか。

16歳でこの世を去った*ダンシングブレーヴは最期のとき、腹痛で苦しみながらも自らの体を横にすることを拒み、呼吸が止まり心臓が停止するその瞬間まで、馬房に立ち続けていたという。

祖父の根性が乗り移ったわけではなかろうが、ゲレイロの勝利を決めた数センチに、そんな逸話を思い出しながら凱旋門のスタートを待つ。

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