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凄すぎるパックマン

クイーンスプマンテが”予想しなかった驚き”だとすれば、こちらは”予想を遥かに越えた驚き”とでも表現すべきだろうか。

フィリピンが産んだ天才ボクサー、マニー・パッキャオである。

ボクシングファンには馬の耳に念仏だが、フライ級でキャリアをスタートさせたパッキャオは、全ての階級でタイトルを獲得したわけではないとはいえ、先日のウエルター級を制したことで、実質的には10階級近くの頂を渡り歩いていることになる。1階級の違いでも如実にパワー差が現れることを踏まえると、そして体格的に劣るアジア人ということを考えると、驚異的としか言いようがない。

倒してきた相手も、バレラ、モラレス、デラホーヤ、ハットン、そしてコットといずれも一時代を築いた強者たち。前回のハットンを倒した左も衝撃的だったが、体格的に勝る相手にフルラウンド闘っての文句なしの今回は凄みさえ覚える。

競馬に置き換えると・・とまた無茶な空想をしてみる。

地味な内国産種牡馬を父に持ち、地方競馬でデビューしたパックマン(牡)。
短距離でのスピードを武器に中央移籍して高松宮記念を制する。その後、距離を伸ばした安田記念も勝利、同年暮れには香港C(2000m)を勝利する。

翌年は本場ヨーロッパに殴りこみ、ガネー賞(2100m)を楽勝。キングジョージでは前年の年度代表馬ゴールデンボーイを破り、秋のフォワ賞でイギリス最強馬リッキー八ットンを撃破。そしてついに各国から強豪が集まる凱旋門賞でも、好位から早め先頭でミゲールコット以下を完封し、ついに地方競馬出身の短距離ホースが、2400路線の頂点に立った・・なんてとこだろうか。

今後倒すべきは、スタートから後続に影すら踏ませずに超絶テクニックで逃げ切るスピードスターことメイウェザー(米国産)だが・・果たして夢の対決は実現するのだろうか。

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