どちらのバラが咲くか
朝日杯フューチュリティSに人気を集めて出走するローズキングダム。
サポーターを公言している自分は幾度となく「バラ一族」をブログにも取り上げてきたわけだが、本命と目されてG1の舞台に上がるのは随分と久々になる。
輸入繁殖*ローザネイが産んだロゼカラー(父Shirley Heights)はデビュー戦とデイリー杯を連勝した勢いで95年の阪神3歳牝馬Sに挑み、最速の上がりで追い上げるものの5着に終わる。同馬は翌年もオークスで4着、この年に創設された秋華賞は3着。これがこの一族が綴るG1惜敗譚のプロローグとなった。
ロゼカラーが出走した阪神3歳牝馬の勝ち馬は後にアドマイヤジャパンやブエナビスタの母となる*ビワハイジ。2着のエアグルーヴはオークスや天皇賞(秋)を制し、繁殖としてもアドマイヤグルーヴなどを産んだ名牝だ。
これに対してロゼカラーのファミリーからは、ローズバド、ローゼンクロイツ、ロサード、ヴィータローザなど重賞を賑わす素質馬が輩出されるものの、G1の頂には届かぬまま14年の年月が過ぎ去ったということになる。
そんな中ローズキングダムは久々にタイトルを意識させるだけの迫力を併せ持つ存在と言えるだろう。
ところで対抗馬の1頭と目されるトーセンファントムもまた、*ノーベンバーローズを祖とする”もうひとつのバラ一族”である。エリザベスローズ・クリスマスローズ姉妹はビギナーだった自分の記憶に焼きついているし、そのエリザベスローズの仔であるアグネスゴールド・フサイチゼノン・リミットレスビッドの兄弟もまたG1に届きそうで届いていない。
ローズキングダム、トーセンファントム。どちらが勝ってもそれぞれの一族に初タイトルをもたらすことになるわけだが・・案外とこういうときって、両方とも負けたりもするんだよな。さてどうなるか。
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