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百年に一度

ローズキングダムとアパパネが2歳牡牝の最優秀タイトルを獲得し、またエアグルーヴを母に持つルーラーシップが鮮烈なデビューを飾る。昨年の前半までは種牡馬同期のネオユニヴァースに押されていたキングカメハメハだが、これからが本領発揮とばかりに新しい年の飛躍が期待される。

それに対し同じ父を持ち同じ府中2400のG1ウイナーでありながら、大不振にあえいでいるのが*アルカセットの産駒である。

産駒数が114を数えた昨年、ゼンノロブロイとの新種牡馬リーディング争い筆頭と目されていたものの、JRAでの新馬戦勝利はゼロ。かろうじて未勝利を2頭勝ちあがっているが、40頭以上がデビューしての数字だから大きく期待を裏切る出だしと言わざるを得ない。

年が明けた1月5日、京都でアナバティックが勝利した。これがようやく初のデビュー勝ちとなった。

まあ*アルカセット自身も2歳時は未勝利で3歳も下級条件戦で1勝のみ。初重賞が5歳になってからという晩成だったから、あまり早急に論を決するのは拙速かもしれないが、かといって流れの速い昨今でのんびり構えてもいられない。

アナバティックの勝利をきっかけに巻き返しがなるだろうか。ギリシャ語の「上昇する(anabatos)」に由来するこの馬名もなかなか好きなタイプだが、他ではヒャクネンニイチドもお気に入り。まあ百年に一度の大失敗種牡馬、とならないとよいが、さて。

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