空飛ぶ衝撃
’10新種牡馬プチ外伝 ディープインパクト
競馬を始めてから観た国内のレースを「衝撃度の順」でランク付けすると、ある時点までは1位がアグネスタキオンのラジオたんぱ杯で、以下ナリタブライアンの菊花賞、*ゴールデンフェザントのJC、サイレンススズカの毎日王冠あたりが上位に続いていた。
しかしあのレースで一気にランキングトップが交替し、どこかで<まだ史上最強とは認めない>なんて思っていたその勝ち馬に対する評価も修正せざるを得なくなった。禁忌である淀の坂上からスパートをかけながら33.5という上がりでレコードを記録した、ディープインパクトの天皇賞(春)である。
14戦12勝、無敗の3冠、G1を7勝。競走馬ディープインパクトについては今更紹介するようなエピソードもないのだろう。むしろ自分としてはあの不世出の名馬をセリで見出した金子オーナーの眼力と同時に、その幼駒に”深い衝撃”という見事な名を授けた命名力とに感銘を受けるところであった。
さて種牡馬ディープインパクトである。血統的にはFairway→Fair Trial→Court Martialのキレイなラインブリードを持つ名牝系に*サンデーサイレンス。素人考えでは芝向きの軽さをウリとした産駒が期待されるところだが、母方にLyphardを持つサンデーといえば、バブルガムフェローがそうであるように、パワー寄りの仔を出す傾向も。意外と受け口の広い種牡馬になってくるのかもしれない。
種付け数と牝馬の面子ははっきり言って他を圧倒する。リーディング=首位打者は当然であり、その上で自身の天賦の才を彷彿とさせる大物=ホームランをそれなりに出さねば、4番バッターとして期待はずれという評価を受けよう。それだけ耳目を集める存在である。
初年度産駒はブエナの下など早くもマスコミに取り上げられている。個人的な注目はファンだったヤマニンシュクルの初仔や、Burghclere(≒Height of Fashion)の3×3・4という渡邊隆カラー全開なトラップファミリー08あたりかな。また既に6頭の産駒が海外に輸出されている。
月並みだが、個人的にはやはりロンシャンの雪辱を晴らすような産駒を期待したい。そのときは多分、「マイ衝撃度ランク」のトップが久々に塗り替えられるときなのだろう。
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