さあ、東京優駿
日本ダービーである。
2歳の秋には有力馬が次々に故障してどうなることかと思った世代ではあったが、こうして今ダービーの出馬表を目の当たりにすると、近年まれにみる好メンバーと言ってよい。雑感と予想とを書いておきたいと思う。
朝日杯→スプリングというクラシカルな道を歩んだローズキングダム。ラジオNIKKEI→弥生賞→皐月賞と王道を連勝で駆け抜けたヴィクトワールピサ。毎日杯→マイルCSというマツクニ方程式のダノンシャンティ。強敵に胸を借りながら力をつけてきたヒルノダムール。そして皐月回避→青葉賞の藤澤ローテのペルーサ・・・・
有力馬たちがそれぞれ高い能力を披瀝しているのに加え、その背景としてこうした各陣営の競馬観がぶつかっている点が、今年のダービーをより興味深いものとしている。
馬の適性を見極めて目の前の大レースに固執しない・・今では当たり前のそんな手法も、自分が競馬を見始めた1990年前後まだまだ”異端”だった。そんな異端が紆余曲折と挫折と成功を経て先端となるまでの藤澤厩舎をずっと見続けてきた自分の感覚としては、「そろそろ」ダービーを獲ってもいいんじゃないかな~とは思う。
それにいくら高速化が進んでいるとはいえ、東京2400のダービーとJCはどこかズンと重しの効いた血統の馬が勝って欲しい、という願いもあったり。
◎ペルーサ
藤澤イズムの象徴。母系にDorila≒Donatila4×5など重厚さを備え、ロブロイのちょっと淡白感を補っているのも好きだ。欠点を言えば無敗=弱さが詳らかになっていないところだ。
○ヴィクトワールピサ
ダービー馬の称号にふさわしい強さと完成度は十分にある。ただあまりに使う脚が鋭いゆえにこの舞台が最適とは思えないという重箱のスミイをつついて。
▲ヒルノダムール
勝つのは上記2頭のどちらかだろうが、駆け引きの間隙をついた波乱があるとすればこれか。しかし*ラムタラがなあ・・
△ダノンシャンティ
先週から外差し馬場になったのもプラス。俊敏さを表現するHaloクロスの傑作、2000mなら本命にするところだ。
△エイシンフラッシュ
これは逆に枠がどうか。ただ馬場が重くなったら面白い存在ではあろう。
面白味のない予想だが、素直に考えるとこうなった。昨週のオークスに負けないような記憶に残る名レースとなることを期待したい。
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