チャンスはこれからやって来る
サンシャイン牧場が外国産馬として走らせて活躍し、引退後は種牡馬となった*ザカリヤ。ほぼ自家生産専門サイアーとして供用され、数少ない産駒ながら朝日杯にも出走したアロマンシェスを出して注目されたものの、その後は二の矢が続かず、一昨年に種牡馬を引退した。→過去のエントリはこちら
その*ザカリヤが再び注目を浴びたのは今年になってからだ。現3歳のレトがシンザン記念とNZトロフィーでいずれも3着に入り、NHKマイルカップに出走。また大井所属のガナールが伏兵視されていた東京ダービーで2着に食い込んで父の名を高めることになった。
そうそう、死亡したり輸出されたりした種牡馬の仔ってよく走るんだよね、*ザカリヤも惜しいことしたよね。
・・という展開ならよくある話で終わるところだが、*ザカリヤ物語はまだオチがついていなかった。先日POG指名馬を考えている途中にふとJBISの同馬のページを観たところ、2010年度の種付け料が掲載されている。これは?
そう思いいろいろと調べてみると、サンシャイン牧場は用途変更後もこのZafonic産駒の牡馬を手放すことなく飼養していたようだ。そして現3歳の活躍が呼び水となり、「今年度から2~3頭に種付けをして」(サンシャイン牧場)いる。種牡馬への復帰である。
*ザカリヤが種牡馬になったのも、また2年間の空白を経て再び種牡馬に戻れたのも、オーナーブリーダーゆえではあろう。前エントリのSea the starsとは比べられないスケールの話ではあるが、これもまた巡り合せというものだ。
新約聖書に登場する”預言者”ヨハネはキリストに洗礼を授けた存在として崇拝されているが、そのヨハネの父とされているのがザカリヤ。ルカ福音書によればヨハネはもはや晩年に達したザカリヤとエリザベスから生まれたというから、それに倣えば*ザカリヤもまだまだチャンスはこれから、なのかもしれない。
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