曇天にフラッシュ
強い日差しが腕と顔を焼く。そのヒリヒリとした感覚が観戦するものに夏の到来を告げるものなのだ、ダービーの日が晴れさえすれば。しかし昨年はあの大雨だったし、今年は自分が経験した中では最も寒いダービーデイだったと思う。友人が持ってきてくれたひざ掛けがありがたかったくらいだ。
さてざっと自分なりの回顧をしておく。
驚いたのはエイシンフラッシュの脚だ。当日の気配は抜群によかったから2強の一角を崩すのはこれかと見立てたものの、それは先行しての粘りこみだと思っていた。あのパワー型血統で32秒7の差し脚は自分は読めなかったが、終わってからは府中2400の最後の1ハロンでもタレないKingmamboに、キンカメやエルコンがちょっと思い返されたりも。騎乗もスキがなかったし、曇天を切り裂いた見事な閃光だったと賛辞を送りたい。
乗り方もいろいろ言われていたヴィクトワールピサはどうだろう。この馬の真髄は京都2歳Sで見せたコーナー高速捲くりや、インを抜けた皐月賞の一瞬の脚。そこそこ厳しい流れの中でも発揮できるあの俊敏さだと思っている。だからラスト3ハだけを叩き合うようなレース向きじゃないんだろうなあとは。ただこの世代トップの1頭であるのは間違いない、いい馬です。
ペルーサ。実際の馬券は◎ペルーサから買ったけれど、しかし前夜あたりから、ペルが勝てる気がしなくなっていたのも事実だ。臨戦過程にせよレースの経験にせよ、どこかで馬に負荷・負担を強いるようなステップがあり、それを越えた強さこそがダービーを勝つのに必要じゃないのか・・そんなことを考えいた。消耗を避けるといえばそうかもしれないが、その「藤澤お坊ちゃんローテ」こそが弱点となってはいまいか、と。入れ込みと出遅れでペルーサが沈んでもあまり驚きもなかったのだった。
まあこの馬とルーラーシップは今後の成長を楽しみにしたい。ヒルノダムール、やっぱ*ラムタラねということで。
しかしおいおい・・ドイツ血統好きでかつバラ一族ウオッチャーならあの馬券は取れるだろうがよーと。一昨日の自分に言ってやりたいけどね、ダービーという祭りの後に言っても、後の祭り。
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