お名前拝借
冠名の後ろに世界の著名馬を付けている今年のアドマイヤ軍団。TL上でも「アドマイヤサガスにサガスを探す」なんてネタにもなっていたが、確かに凱旋門を連覇した画商の名馬Sagaceの名がアドマイヤサガスの血統表にあるわけはもない。その適当感があの馬主ぽいとも思いつつ、他の馬もざっと調べてみる。
アドマイヤジャコモ
→05年のKYダービー馬Giacomo。血統上の関係はもちろんなし。
アドマイヤカヤージ
→88年の英愛ダービー馬Kahyasi。名ジャンパー*カラジの父、Zarkavaの母父。
本馬とは特に関係はない。
アドマイヤケルソ
→Kelsoは57年生、5年連続アメリカ年度代表馬。セン馬だからもちろん無関係。
アドマイヤクーガー
→チリに生まれアメリカ西海岸で芝の大レースを勝ちまくったCougar。サイアー
としても成功したが血統表にその名は見えない。
アドマイヤスキップ
→もちろん96~98に活躍したSkip Awayだが血統的な関連なし。
アドマイヤリボー
→いわずと知れたRibot。Ribotなら何代か前にある・・はず・・あれ?
アドマイヤルビアノ
→87年生、1400~1600のG1を3勝したミスプロ系の芦毛の快速馬Rubiano。
本馬は特に関連なし。
アドマイヤバートン
→1854年のグランドナショナルを勝ったBortonが元ネタか?関係見出せず。
アドマイヤスコール
→アメリカのSummer Squallからだそうだが無関係と。
アドマイヤラクティ
→英チャンやロッキンジなどG1を6勝、04年のマイルCSに出走したがちぐはぐ
なレースで14着に沈んだ。ハーツクライ×*エリシオの本馬に関連はなし。
アドマイヤナシュア
→52年生まれのNashuaはプリークネスS、ベルモントSなどを勝った名馬。ミス
プロやRobertoの母父など今でもよく目にする種牡馬だけに、と思ったが・・避
けたようにNashuaの名はなし。
アドマイヤドミノ
→1891年生まれ、黒鹿毛の快速馬Domino。本馬の母父*ブライアンズタイムの3
代母がDominoの5・6×5のクロス持ち。ようやく発見したけどそれが馬名の
由来とは思えず・・
とまあ牡馬を概観してみたが、こんな感じ。他ではアドマイヤネアルコやアドマイヤサイモンはさすがに元ネタ馬が血統表に名を載せているものの、アドマイヤカーリン、アドマイヤパーシアなど古今東西を問わず文脈上の関連は見出せずと。
牝馬もアドマイヤアキーダやアドマイヤアロングなど名牝の名を借りているが、特段の縁があるわけでもなさそうではある。
ちなみに1985年生まれのメジロ軍団も「メジロ+過去の名馬」シリーズだった。こちらも血統的な関係が必ずしもあるわけではないが、メジロマーシャス(Masyas:ブサック生産馬、カドラン賞など)とかメジロマスキット(Maskette:1906年生、Futurity Sなど。牝馬相手には無敗)、メジロワース(Worth:1912年KYダービー)などなど、まはる殿下をして「無駄にマニアック」「マイナーじゃのう」と言わしめるその命名センスが、リイチとはまた違うメジロらしさを体現していて面白かったり。
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コメント
アドマイヤさんは以前に自宅の様子が雑誌で紹介されていましたが、典型的な成り金の佇まいでした。
斫り屋がどうしてあれだけの大金を馬に投じられるのか不思議でした。
今年のセレクトセールでで購入した馬の支払いが滞っているという牧場関係者の話も聞きましたよ。
関口さんもヒルズを追い出されて散髪代にも事欠く悲惨な状況と伺っております。
一世を風靡したキン(金)・コン(近)・カン(関)もキンだけが我が世の春を謳歌しているようですが、国税の査察が入ったりキナ臭い噂も漂っています。
ここにきて台頭してきたパチスロの里見や同じくパチンコ業界でのし上がった山本英俊、宝石屋の市川義美、運送屋の久米田正明にも同じような臭いを嗅ぐことができます。
善哉さんは自らを馬喰と言っていましたが、女連れと成り金に馬を売るのは容易いことだとダイナースの会員に話したそうです。
しかし、金子と山本はともかく、世界と闘う時代にもう少しましなネーミングを望みたいものですね。
投稿: 町人学者 | 2010年10月20日 (水) 08時26分