How many impacts?
秋を迎え、前評判の高かった期待馬が次々と勝ち名乗りを挙げているディープインパクト産駒。11月20日時点では59頭がデビューしJRAで29頭、地方(船橋)で1頭の計30頭が勝ち馬となっている。
ざっと調べたところだと、新種牡馬の2歳勝ち馬頭数の日本記録は、03年に*トワイニングがマークした34頭。同馬の場合は24頭が地方での勝利なので、中央に限定するとアグネスタキオンの25頭、キングカメハメハの23頭という数字になる。11月半ばで30超えという数字は過去に例をみないハイペースなのである。
ところでヨーロッパから時を同じくして、アイルランド繋養の種牡馬Iffraajがスペインで36頭目の勝ち馬を出し、06年にInvincible Spiritが作った35頭という新種牡馬の勝ち馬頭数記録を更新したというニュースも報じられている。産駒からはジャンリュックラガルデール賞(仏G1)を勝ったWootton Bassettを筆頭に複数のステークスウイナーが出ているから、もちろん数だけという訳でもない。
IffraajはZafonic産駒、現役時はパークSなどいずれも7FのG2を3勝した。正直あまり馴染みのない名ではあるが、Cape Crossや*ディクタットを近親に持つという血統面の魅力もあり、また05年にはスプリンターズSに選出(その後辞退)されているという縁があったりする。
このペースで行けばディープはIffraajの勝ち馬数を抜く可能性は高いだろう。ただ来年も15,000ユーロで供用されるIffraajとは立場が違い、この馬に用意された環境(繁殖牝馬の質と量)を踏まえれば、単なる勝ち馬数だけで期待に応えたとは言い難いのも確かである。これから観る者にどれだけのインパクトを与える活躍ができるのか、試されるのはこれからだ。
追記:
Iffraajはヨーロッパ繋養種牡馬の新記録。北米では08年のChapel Royal38頭(プラス南米1頭)→現在は09年のWildcat Heirの39頭がレコードのようです。情報ありがとうございます、Bosra_Sham様。
| 固定リンク
「馬*血統」カテゴリの記事
- オセアニアで咲いた薔薇(2018.02.25)
- もう一つの里帰り(2017.12.31)
- 塗り重ねられたもの(2017.12.23)
- 山野浩一さんのこと(2017.07.22)
- 気まぐれな間欠泉(2017.02.14)
コメント