1週間遅れの18番
土曜日の昼、何気に各場の結果を眺めていたら福島に懐かしい馬の名をみつけた。1Rの牝馬限定500万条件を勝ったローザレーヌの母トウショウアイ。1990年のエリザベス女王杯で1番人気に推された彼女である。
まあ昔語りが苦手な方にはゴメンなさいだが・・そもそもエリ杯は96年に秋華賞が創設されるまで、秋の3歳牝馬の頂点を決めるレースだった(詳しい経緯はwikiあたりを参照してもらうとして)。当時の京都2400という舞台はサンドピアリスはタケノベルベットなど、大波乱の幕切れとなることも多かった。
90年のエリ杯も、桜花賞馬(アグネスフローラ)が引退、オークス馬のエイシンサニーも秋を迎えて不振に陥ったことで、前哨戦のローズSを追い込んで3着した上がり馬のトウショウアイが押し出される形での1番人気になっていたのだった。
トウショウアイは中団から追い込んできたものの、インを綺麗に掬った鹿毛馬に先着を許して2着に終わる。勝ったのは8番人気の関東馬キョウエイタップ。
有名な話ではあるが、その前週に横山典弘騎手は菊花賞で1番人気のメジロライアンに騎乗するも、メジロ家のライヴァル・マックイーンの開眼の前に3着に甘んじていた。奇しくも同じ18番ゼッケンでの勝利に、かの有名な「一週間遅れの18番!」という杉本実況が生まれたのである。
当時まだ若手だったヨコテンの初めて獲得したG1タイトルだった。
正直に言うとあの尖った騎手が、今のような円熟の域に達するとは思えなかった。
落馬負傷から復帰した横山典弘が復帰し、トウショウアイの仔が勝ち星を挙げた週、私はそのエリザベス女王杯を観に行く。京都で唯一現地観戦していないG1なのである。
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