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山頂に立ち、空を見上げる

というわけで、ドバイワールドカップデイが終わった。

いつもなら待ちきれずに寝てしまうナマクラ海外クラスタな自分だが、今回は眠い目を擦りながら踏ん張って歴史的な勝利を観ることができた。TL上の方々とその瞬間を共有できたのもよかったと思っている。

詳細な結果なり感動の声なりは然るべきところに任せるとして、海外の主要競馬メディアが伝えているヴィクトワールピサの勝利記事をつまみ食いしてみると、

『デムーロ騎手は向こう正面で馬群の最後方から一気に捲り、日本のライバル(トランセンド)を半馬身抑えこんで、ヴィクトワールピサを驚きの勝利へと導いた』
(The Blood Horse)

『最後尾で1コーナーを回ったピサを外に出したデムーロ騎手はバックストレッチで一気に12頭を抜き去った。この奇襲が功を奏し、逃げたトランセンドを交わして勝利を手中にした』
(Dairy Racin Form)

など、デムーロの騎乗が多く触れられている。確かにレースの入りが400m26.78→800m53.13。日本でいう「上がり3ハロン」が35秒前半と推定されて勝ちタイムが2.05.94だから、トランセンドが刻んだラップはかなりのスロー。ゲートに頭を打って出遅れたピサを早めに押し上げたデムーロの戦術はリスクも大きかったが、最大の要因となって勝利を導いたわけである。

このレース展開に笑った陣営があれば泣いた陣営もあるわけで、ブエナは末脚を伸ばせずに8着。シーマクラシックで神業を見せたムーアも為す術なし。

1番人気に推されたTwice Overは9着で「流れが遅すぎて全然レースにならなかった」とTom Queally騎手。セシル師も”言い訳はしない”といいつつこれじゃあお手上げ、という雰囲気である。

アメリカ陣営もこのペースに泣いた。Gio Pontiのドミンゲス騎手は「こんなアホみたいなペースじゃレースにならん」、Fly Down陣営は「ひでえレースだよ、2度もラチにぶつけられてやってられっか」と憤慨している(多分に意訳)。

そういう意味では、藤田のDOUKATSU逃げがレースの帰趨を握ったという言い方もできるし、もちろんトランセンドの3枚腰な粘りも驚異的ではあった。

まあレースは水モノで二つとして同じ状況は生まれない。スローだったのがこの日本馬ワンツーにプラス作用したのは確かだろうが、状況を味方にできるのもまた能力の一つではあろう。

90年初頭からの海外遠征を見てきた自分としては、*タイキシャトルのジャックルマロワ賞勝利、*エルコンの凱旋門2着に匹敵する高揚だった。

「世界最強」というマスコミの見出しには突っ込みたくはなるけれど、今はただ、一つの山を登り切った偉業を喜びたい。そして、この日が誕生日で、ドバイに散った名牝ホクトベガにこの勝利を報せたい。

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