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伝説のMaiden

伝説の新馬戦、という言い回しがいつ頃から使われ始めたのかはわからない。近年ではアンライバルドが勝った新馬戦(2着リーチザクラウン、3着ブエナビスタ、4着スリーロールス)や、アーネストリー&トールポピー&キャプテントゥーレが名を連ねたレースなどが有名ではある。

遡ればトウショウボーイのデビュー戦(76年1月)には好敵手となるグリーングラスがおり、さらに同レース5着のシービークインとの間には後に3冠馬ミスターシービーが誕生するという逸話のおまけがついている。

2005年の秋、Godolphinがアガ・カーン4世殿下から購入した4頭の牝馬の中にShawandaがいた。Shawandaは同年のアイルランドオークスとベルメイユ賞を制し、凱旋門賞にも駒を進めた名牝である。

現役続行を予定されていたShawandaはしかしその後、脚部故障によって引退を余儀なくされ、07年より繁殖入りすることになった。初年度はKingmamboと配合され、生まれきた牡馬がGenius Beastだ。同馬は3歳となった今年、サンダウンのクラシックトライアル(G3)を勝って一時はダービーの伏兵として名が取り沙汰されるまでになり、今後が大いに期待される良血馬である。

Genius Beastは昨年8月ニューマーケットのデビュー戦(European Breeder's Fund Maiden Stakes)では3着に敗れているのであるが、その5馬身前にいたのがNathaniel。この夏、G1キングジョージ6世&エリザベスSを快勝して一気に2,400路線のトップに食い込んできた素質馬だから、相手が悪かった。

しかしそのNathanielも勝利でキャリアをスタートさせたわけではない。

ぴったりとNathanielをマークし、ゴール前で軽く気合を付けられると抜群の瞬発力で抜けだした1番人気の馬こそ、泣く子も黙るFrankelである。Frankelの快進撃については説明を要しまいが、このレースが出発点なのであった。

こう振り返ってみれば随分と贅沢なメンバーが揃ったMaidenだったというわけで、日本風に言えば「伝説の新馬戦」なのだろう。

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