孫たちの饗宴
母方に色濃いRibotのせいで・・などといったらあまりに安直で笑われようが、そのサンデーらしからぬ不器用さというか「剛性」が意外に好きだったから、ハットトリックは種牡馬として輸出されてからもその動向を折に触れてチェックしてきた。
5月2日にロシアでHinokiが産駒として初勝利をあげてからわずか3ヶ月余、Dabirsimが見事にフランスのG1モルニ賞を制した。それも3馬身差の快勝である。
デットーリに乗り替わったホープの動向については他に譲るとして、ここではサンデー父系孫世代の海外における活躍についてちょっとまとめておこうと思う。G1級のレース勝ち馬はざっと調べると次のとおり。
<タヤスツヨシ産駒>
Hollow Bullet
ヴィクトリアオークス(豪G1) アローフィールドスタッドS(豪G1)
→*ランリョウオーの母
Jeram Special
スランゴール・ゴールドカップ(馬G1)
<フジキセキ産駒>
Sun Classique
ドバイシーマクラシック(首G1) ケープフィリーズギニー(痾G1)等
<ジェニュイン産駒>
Pompeii Ruler
オーストラリアンカップ(豪G1) クインエリザベスS(豪G1)等
<ステイゴールド産駒>
El Dorado
シンガポールゴールドC(星G1)
<バブルガムフェロー産駒>
Rockabubble
ブラッドストック・ブリーダーズステークス(新G1)
<ディヴァインライト産駒>
Natagora
仏1000ギニー(仏G1) チェヴァリーパークステークス(英G1)
<スペシャルウィーク産駒>
シーザリオ
アメリカンオークス(米G1)
<ダンスインザダーク産駒>
デルタブルース
メルボルンカップ(豪G1)
<ネオユニヴァース産駒>
ヴィクトワールピサ
ドバイワールドカップ(首G1)
記憶の抜け落ちがなければこんなところか。もちろんこの他にもG2・G3の勝利はあるし、ナカヤマフェスタやレッドディザイアなど惜しいレースを落とした馬も少なくない。こうして俯瞰するとまあレベルの差こそあれ、サンデーの主なG1馬の多くはそれなりの結果を出していることになる。
ご存知のとおりハットトリックは初年度にアメリカとオーストラリアでシャトル、翌年はアルゼンチンにも渡っている。暫減の傾向にあった北米での種付けもこれでまた上向くことが期待される。フランスではDarleyのLaymanも新種牡馬リーディングとなったこともあり、同国で供用中のファイングレインやグレイトジャーニーらも改めて耳目を集めることになるだろう。
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