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皇帝の名のもとに

シンボリルドルフの死が報じられた。30歳という年齢はむしろ長寿の域に入ろうかという往生である。

名競走馬に与えられてきた愛称や称号はあまたあれど、「皇帝」はその絶対的な強さと相まってまさにルドルフを表しており、永久欠番ともいうべき存在感を放っている傑作だと思う。

私はオグリで競馬に入った世代なのでルドルフの現役時を直接は知らない。ただトウカイテイオーに熱狂的に入れ込んだ経験から、テイオーがいくら活躍しても決して越えられない父ルドルフの強大さは、イヤというほど感じたものだ。そして貪るように、ルドルフのレース映像を見たり、エピソードを調べたりしたのだった。

和田共弘の執念と先見。ビゼンニシキとの対決。岡部に競馬を教えたダービー。天皇賞(秋)では負けた悔しさか、馬房で涙を流す写真があった。「世界のルドルフ、日本のミホシンザンを」の実況。そしてアメリカ遠征。

大学生のころ、当時関わっていたミニコミ誌に何か自由に書いてと頼まれた。いろいろと迷ったあげく、なぜか私はサンルイレイSに挑んで敗れたルドルフとその陣営の誇りについて書いた。

そのタイトルが『皇帝の名のもとに』だった。

もう17~18年も前の、あまりに青臭い文章なので再読すると恥ずかしいばかりなのだが、最後の部分は今の私の心持ちを意外によく言い表している。

「例えば数十年後、血の淘汰の果てに彼の歴史が塗り替えられる日が来るかもしれない。しかしそんなとき、あのサンタアニタの長く短い2分26秒を誇りに思う者としてきっとこう言うだろう。絶対皇帝シンボリルドルフ、彼を超える馬など存在しない、と」

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