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冷たい風が謎を運ぶ

山岳や高地などに吹き込んだ空気が放射冷却などの要因で冷やされ、その密度差により低地へと流れゆく現象がカタバティックである。イタリア沿岸などのミストラルやアドリア海のボーラなどが有名であり、我が国では「颪(おろし)」と呼ばれることが多い。

筑波颪、伊吹颪など日本各地におろしの局地風がある中で、最も名が通っているのは阪神タイガースの応援歌名にもなっている「六甲颪」だろう。

さて、今回の話題は*ロッコウオロシである。アポロの冠名を用いる菅原オーナーが冠を用いず、さらに未出走に終わった馬を種牡馬にしたのだから、*ロッコウオロシにはそれなりの期待や思い入れがあったのかもしれない。

その*ロッコウオロシの初年度種付け頭数が40頭に至ったというから、ちょっと驚きではある。種付け料の違い、あるいはオーナーサイドの尽力度合いの差はあろうが、同じレックスの種牡馬で言えばエイシンデピュティやスリーロールス、テイエムオペラオーらのG1馬よりも、これは多い数字なのである。

*ロッコウオロシの父Hurricane Runは3歳時にアイルランドダービーや凱旋門賞、4歳時にもハーツクライが出走したキングジョージなどを制した名馬。ただし*ロッコウオロシの世代が初年度産駒となり、種牡馬としてのポテンシャルはまだまだ未知数といったところ。

母方を遡上すればHyperionやPharamondらの母である偉大なSeleneにたどり着くボトムラインで、近親には英2000ギニー馬で後に青森でも共用された*アントレプレナーやBeckett(愛ナショナルS)、Echelon(愛メイトロンS)といった名が見える。とはいえ噴火中のファミリー、というわけでもない。

血統面でも能力面でも未知数な*ロッコウオロシの訴求力はどこにあったのか、正直なところ外野な私にはわからない。今後詳らかとなる種付け牝馬のリストに何らかのヒントはあるのだろうか。

また*ロッコウオロシの馬名由来は「六甲颪」としか記載がないが、オーナーが阪神ファンだからなのか、あるいは父名(Hurricane)と母名(Quatre Saisons=四季)から連想馬名なのかも気にはなる。

いろいろと謎の多いカタバティックなのだった。

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コメント

種牡馬になれるだけの実績残しても乗馬にされる馬達は気の毒としか言いようがない。日本だけだろうね、こんな馬鹿な事してるの。

投稿: 無名 | 2011年11月16日 (水) 04時00分

優秀な成績を残した馬なら種牡馬となるべき、という考え方もあるとは思いますし、そうでない考えもまたあると思いますので、一概に評価はしにくいトピックです。

私は馬産が産業である以上、種牡馬とすべきニーズがなければそれは事実として受け止めるしかないという立場ですが。

投稿: りろんち | 2011年11月17日 (木) 00時21分

まあ、ハリケーンランの産駒が種牡馬はまだ日本だけだから
面白いから別にいいんじゃないでしょうか。

投稿: 魚 | 2011年11月24日 (木) 02時17分

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