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Turtle Bowl

社台スタリオンステーションが随分と渋いところに手を出した。来春から種牡馬として導入するというTurtle Bowlである。

Turtle Bowlは05年にジャンプラ賞(G1・芝1600m)を勝ち、その後もフランスのマイル路線で堅実な走りを続けたマイラーで、引退後はフランスで種牡馬となった。まあ過大な期待はかけられていなかった部類だったが、数少ない初年度産駒からLucayan(仏2000ギニー)、French Fifteen(クリテリウム・インターナショナル)という2頭のG1馬を出し、一躍注目を集めた存在になったところを吉田家が手に入れたということになる。

その父Dyhim Diamondは1200のG3を勝っただけというマイナー種牡馬。Night ShiftからNorthen Dancerにつながるが、DanzigもNijinskyもサドラーも経由しないNorthen Dancerのいわば傍流だ。

非主流ではあるが結果を出した種牡馬に目をつけたという点でいえば、最近なら*チチカステナンゴと似た文脈だろうか。

で、改めてTurtle Bowlの血統を眺めてみると、カナダ色の強いNight Shiftは*ノーザンテーストと構成が近いし、Kalamoun(*トニービンの祖父)も*ガーサントも入っているから、社台がこれまで導入してきた種牡馬群の風味が漂ってくる。例えばアドマイヤセプターと配すると、*ノーザンテースト≒Night Shiftが3×5、Kalamoun4×6、*ガーサントを介してGreen God≒シャダイフェザー5×5なんていうことになる。

その他にも*ヴェンチアや*ヴィミーなどかつて日本に入った血を内包していて、表向きはサンデー牝馬の受け口という役を演じつつ、食材をまとめる”つなぎ”的な働きをするのかもしれないなどと妄想するわけで。

まあ果たして社台がそれを意図しているのかどうかよりも、カメの水槽という馬名の由来が気になって仕方ないのだが。

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