最終レース小噺
日曜の中京最終レースはケルンフォーティーが軽ハンデを利して逃げ切った。未勝利馬が1000万条件戦を勝ったのはおそらくレディブロンド以来で、これはこれでレアな話なのだが、ケルンの3代母がリンデンリリーというところでむしろ驚くのは、競馬歴が長くなった証拠でもあろう。
リンデンリリーは新馬を快勝した後の紅梅賞で1着入線も失格。春のクラシックを全休して秋に備えると、500万→ローズS→エリザベス女王杯と見事な3連勝で牝馬の頂点に上り詰めた強豪だった。*ミルジョージらしい力強い末脚が印象的で、エリ杯は岡潤一郎騎手のベストレースの一つに挙げられるだろう。将来を嘱望された岡潤一郎はしかし、93年1月の落馬事故が元でこの世を去った。ちょうど今日のような、寒い日だった。
京都の最終は10番人気コウユーヒーローが差しきり勝ち。九州トレーニングセールにおいて210万で購買された同馬はこの勝利で獲得賞金が5000万を超え、軽く調べた限り熊本産馬としては獲得賞金最高ホースである。
府中の最終は美味しいレースだった・・といっても馬券が取れたわけではない。2着馬ザッハトルテの4代母の名がCream Pie(クリームパイ)で3代母はBavarian Cream。バーバリアンクリームとはいわゆるババロアのことだ。ババロアが産んだ2代母Meringue Pieはメレンゲを乗せて焼いたレモンパイ。レモンパイの娘が*パフェで、パフェから生まれたザッハトルテはオーストリア発祥の有名なチョコレート菓子というお話。
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コメント
おもしろい記事であり、
レアなブログですね。
お気に入りに登録しました!
またお邪魔します^_^
投稿: あおみの | 2013年2月 6日 (水) 22時20分