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私的エイシン5撰

「エイシン~」や「~ガール」の冠で知られた大馬主・平井豊光氏が先日逝去された。頭数の多さだけではなく、個性的な名馬を多く競馬場に送り込んだ平井オーナーの功績は大である。馬主としては「エーシン」を用いる子息に引き継がれるだろうが、追悼の意を表して個人的に思い出深いエイシン5撰を。

・エイシンウイザード(86生・牝・父*ノーザリー)

自分が競馬を始めた頃の活躍馬には初G1をもたらしたエイシンサニーがいるが、こちらの方が想い出深い。重賞は取れなかったけれど、いつも芦毛の馬体で懸命に追い込んでくる姿が、ビギナーだった自分の中に強い印象を残した牝馬。

・エイシンバーモント(91生・牝・父Cozzene)

エイシンの外国産といえばアメリカの快速血統、中でもCozzene産駒はエイシンの象徴でもあった。バーリンやコジーン、コンカードといったCozzene軍団の、逃げるか追い込むかの極端な脚質と嵌ったときの破壊力。その嚆矢となったバーモントは、重賞未勝利とはいえ忘れられない存在。

・エイシンワシントン(91生・牡・父*オジジアン)

オジジアン産駒の快速スプリンターとは馬券の相性も良かった。Northern Dancerもミスプロも(もちろんサンデーも)含まない異系色が濃い血統で、へえおもしろーいと血統表をよく眺めていたことを覚えている。

・エイシンプレストン(97生・牡・父Green Dancer)

新馬戦の迫力は後の活躍を予感させた。国内では3歳以降のG1タイトルがなかったことから地味な印象だが、香港G1を3勝というのは偉大な記録であって、もっと高く評価されるべきとは思っている。種牡馬としてはやはりと言うべきか重厚過ぎたきらいがあり、4世代を残したのみ。

・エイシンフラッシュ(07生・牡・父King’s Best)

米血スピードに傾いていたエイシンが、ドイツ風味ヨーロッピアン血統のフラッシュでダービーを採るのだから競馬は面白いものだ。スタート地点の目の前で観戦していた私は、ゲート入りを待つこの馬の逞しく美しい黒い馬体に惚れ惚れしてしまった。

<番外編>

・エイシンダンカーク→日本で出走後、スウェーデンで種牡馬入りした変わり種。
・エイシンサンディ →未出走で種牡馬入りし、ミツアキサイレンスなどを輩出。サンデーがサイアーオブサイアーとしても秀でていることを証明した1頭。

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