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20年の利子

1988年の北米クラシック路線は、振り返ってみれば随分と日本の競馬にも馴染み深い顔ぶれが揃っていたものだ。

例えばケンタッキーダービーで言えば、偉大なサイアーである*フォーティナイナーが2着で、先日その訃報が報じられた*ブライアンズタイムが5着、6着が数多くの産駒が輸入されたSeeking the Gold。勝ったのは牝馬のWinning Colorsであるが、その仔ゴールデンカラーズは後年日本で競走生活を送っている。

またWinning Colorsのライバルだった名牝*グッバイヘイローは、引退後に輸入されて、ご存知キングヘイローの母となっている。

そんな群雄割拠の状況で、プリークネスSとベルモントSの2冠を制したのが、Risen Starだった。

父Secretariatを彷彿とさせる豪快なレース振りに加えて、母系はLady Josephine直系という血統背景。そんなRisen Starだから引退後は種牡馬としても期待を集めたのも当然ではあったのだが、本国では1頭のG1馬(Star Standard)を出した程度で、失敗の烙印を押されている。

だから90年生まれのスターバレリーナは、Risen Starの数少ない活躍馬の1頭だった。

3歳5月に初勝利という遅咲きながら、その後500万特別→900万特別→ローズSと3連勝。特にローズSは、ケイウーマンやホクトベガといった春のクラシックでも活躍した同期たちを3馬身切って捨るという、強烈なインパクトを残した。

迎えたエリザベス女王杯ではクラシック2冠のベガらを抑えて堂々の1番人気に支持され、絶好の番手でレースを進めたのだが、直線に入って手応えを失い、9着に破れている。

スターバレリーナはその後、中距離重賞で善戦こそすれ勝つことはできず、あのローズSが最後の勝利となった。

頂点には立てなかったバレリーナはしかし、繁殖としてなかなかの存在感を見せている。直仔のアンドゥオールやグランパドドゥが重賞を勝ち、孫のパドトロワはG1で2着。そしてついにロゴタイプが朝日杯に続いて皐月賞を制して、勝利の舞いを踊れなかった祖母に、クラシック勝ちをもたらしたことになる。

自分はあのエリザベス女王杯でスターバレリーナを本命に推したし、その後もよく馬券を買ったったのだが、ことごとくリズムが合わず随分と貸しを作った思い出がある。ただ逆に産駒とは相性がよくて、パドトロワは何度も勝たせてくれた。そしてロゴタイプの単勝で、バレリーナへの”貸し”は戻ってきたのだった。20年間の利子はあの頃の思い出だ。

 

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