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追加の8牝系(その3)

引き続き、その3として2牝系を。

【Smartaire】

Smartaireは血統背景もレース成績も凡庸なアラバマ産牝馬だったが、近年多くの活躍馬が出て耳目を集める牝祖となっている。

まず直仔のQuadratic、Smartenが重賞を勝ってそれぞれ種牡馬入り。後者のSmartenは、アメリカの名種牡馬Smart Strikeの母父としても目にする機会が多い。

Smart AngleもスピナウェイSやフリゼットSなどG1を4勝し、米最優秀2歳牝馬に輝いた名牝。繁殖としても種牡馬となったHoustonを産み、孫以降にも北米や南アフリカでも重賞を勝つ馬が出て、活力を継続している。

日本ではSmart Steppinを経た*フレンドリービューティが導入され、ノットオーソリティやフレンドシップが南関東の重賞を勝っている。またWagon Limitの祖母*スマートダーリンも本邦に入っていて、子孫のローレルアンジュや*セントラルコーストが走っている。

しかしなんといっても刮目はすべきは、社台ファームが輸入した*コートアウトだろう。Smart Heiressの孫にあたる*コートアウトは、持ち込みのダイワマックワンが短距離オープンで活躍したのを皮切りに、安田記念や京王杯SCを勝って種牡馬入りしたストロングリターン、桜花賞2着のレッドオーヴァル、デビューから2連勝したコートシャルマンなど、産駒に”ハズレ”のいない名繁殖である。*コートアウトは父がSmart Strike、つまり牝祖Smartaireを3×4で持っていて、これが配合上のミソになっている。個人的にも大好物のタイプだ。

懐かしいところでは、90年代ロベルト系ブームに乗っかって輸入され、見事な失敗に終わった種牡馬*ミナラもSmartaireの孫だ。

複数のラインが各地で重賞ウイナーを出している点と、*コートアウトのポテンシャルへの期待とを合わせてのセレクト。

 

Smartaire 1962
|Miss Cream Puff
||*ミナラ(ナポリ市大賞・種牡馬)
|Quadratic(ガウディンS・種牡馬)
|Smarten(アメリカンダービー/トラヴァーズS2着・種牡馬)
|Smart Angle(フリゼットSなどG1を4勝) 
||Special Gift
|||Jeanies Gift
||||Elaborate(トリプルベンドH)
|||Racing Queen
||||Ubiquity(クラークH)
||Houston(ベイショアS・種牡馬)
||*グラマー
|||ハイヌーン
||||マウンテンファスト
||Saratoga Classic(マザリンS2着)
||Garota do Leblon
|||Anger(南ア・オーガストS)
|Smart Heiress(6勝)
||Homebuilder(ファイエットS他11勝・種牡馬)
||Aztec Empire(クイーンズカウンティH)
||*アザール
|||*コートアウト(マザリンBCS2着)
||||ダイワマックワン(クリスマスローズS他5勝)
||||ストロングリターン(安田記念他7勝・種牡馬)
||||ウィケットキーパー(3勝)
||||レッドオーヴァル(桜花賞2着)
||||コートシャルマン
|||オオシマジョリー
|Smart Steppin
||Fredaq
|||*フレンドリービューティ(アラバマS2着)
||||フレンドリーマナー
|||||ノットオーソリティ(東京シンデレラマイル)
||||フレンドシップ(ジャパンダートダービー)
|||Your Gorgeous(イロコイH他4勝)
|*スマートダーリン
||Darlin Lindy
|||Taine
||||Puzzlement(サラトガBCH、ウッドワードS2着)
||||*セントラルコースト(コーラルS)
|||Wagon Limit(ジョッキークラブGC)
||ローレルアンジュ(エンプレス杯)

 

【モンテホープ】

小岩井の基礎牝馬*フロリースカップの牝系。『日本の牝系100』で取り上げられたヒンドバースやワカシラオキは第4フロリースカップに遡るが、モンテホープは第9フロリースカップの分岐になる。

直仔のリキエイカンは70年の天皇賞(春)をレコード勝ち。ちなみにこのレースに騎乗していた騎手は、リキエイカンの高橋忠成(後の調教師)はじめ、野平祐二、池江泰郎、武邦彦、栗田勝、小野幸治、須貝彦三(須貝尚介師の父)、福永洋一などの名が並んでいて感慨深い。リキエイカンは引退後は種牡馬となり35歳を超える長寿を全うした。
リキエイカンの全妹が産んだスズカコバンは、G1では勝ち切れない善戦キャラだったが、シンボリルドルフが出走を取り消した宝塚記念で念願のタイトルを手に入れている。

エリモテルやトーエイプリンセスなどのラインは大きく発展しているわけではないが、そんな中からもファンドリロバリー、テイエムメガトンやレッドアゲートが重賞を勝つなど、現在でも渋い活躍馬を輩出している。

ヤマニサクラに遡上する牝系からは、インターボイジャーやレイナワルツが出た。
さらに金子真人氏が北海道トレーニングセールで735万円で購買したオイスターチケットはファンタジーSで3着と健闘し、オイスターチケットの仔シェルズレイやブラックシェルもクラシックに駒を進めている。近年では繁殖入りしたシェルズレイが質の高さを感じさせる産駒を連発。4番仔にあたるシャイニングレイはデビュー2戦目で重賞に昇格したホープフルSを完勝して、将来を嘱望される存在となっている。

リキエイカン&スズカコバン以降はくすぶっていたモンテホープ系だが、ここにきてオイスターチケットを中興の祖とし、再び爆発しそうな雰囲気がある。

 

モンテホープ 1960
|リキエイカン (天皇賞(春)、菊花賞2着)
|ヤマニサクラ
||シャークサクラ
|||シャークルビー
||||サンロードホーラー(JRA5勝)
||ウーマンパワー
|||インターボイジャー(札幌3歳S)
|||グランドウイナー
||||レイナロバリー
|||||レイナワルツ(地方15勝、JBCクラシック3着)
||ナムラピアリス
|||オイスターチケット(ファンタジーS3着)
||||ダブルティンパニー(5勝)
||||シェルズレイ(ローズS2着)
|||||オーキッドレイ
|||||シャイニングレイ(ホープフルS)
||||ブラックシェル(NHKマイルカップ2着、日本ダービー3着)
|エリモテル
||トウフクフリート(京成杯3歳S3着)
||トウフクパルファン
|||スズノフローレンス
||||ダイコーフクキタル(兵庫ジュニアG2着)
||エリモラブリー
|||エリモノシシ(JRA4勝)
||メイショウロマン
|||ファンドリロバリー(阪神JS、日経新春杯3着)
|トーエイプリンセス
||ベップイチバン
|||ホクセツパープル
||||ホクセツキング(トパーズS)
|||テイエムメガトン(ダービーグランプリ、川崎記念2着)
|||セカンドチャンス
||||レッドアゲート(フローラS)
|サリュウコバン
||スズカコバン(宝塚記念)

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