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追加の8牝系(その2)

では引き続き、今回も2牝系を。

【Sonic Lady】

イギリスのジェネラル・スタッド・ブックに遡れず、日本風に言えば「サラ系」として扱われてきた牝系。Sonic Ladyの3代母Lucasland(ジュライC)や、その半弟*ソーブレスト(ナンソープS)の活躍もあり、1969年にようやくサラブレッドと認められたという経緯がある。

Sonic Ladyは愛1000ギニー、サセックスS、ムーランドドロンシャン賞とG1を3勝した。一つ年下で同じ父(Nureyev)を持つ女傑Miesqueの影に隠れてしまった感はあるが、80年代ヨーロッパ名マイラー群の1頭である。
繁殖としては、直仔に2頭の重賞勝ち馬(Hazaam、Sharman)のほか、UAEで活躍し98年の京王杯SCにも来日した*ムダレルを出した。

95年産のLady Icarusからは、Furner’s Green(愛2000ギニートライアル)やLady Lupus(愛オークス3着)、Kingfisher(愛ダービー2着)などが活躍している。まだ大きいところは勝てていないが、オブライエン&クールモア軍団の掌にある牝系なので、そのうちしれっと英愛2000ギニー馬あたりが出そう。

96年産の*ソニンクはノーザンファームが輸入。ダート重賞を勝ったランフォルセやノーザンリバーのほか、モンローブロンドやルミナスポイント、ノットアローンなどを産んで名繁殖の名を揺るぎないものとしている。孫世代にもダービー馬ロジユニヴァースを出したにとどまらず、前記モンローブロンドやルミナスポイントの仔らもスピードを武器にコンスタントに走っている。

Sonic Ladyは*ソニンクを出産した後に放牧地の事故で死亡し、残した牝馬はこのLady Icarusと*ソニンクの2頭のみ。しかし前者がヨーロッパで、後者は本邦で素質馬を量産しつつある現状は、大きな発展を期待させるに十分だ。将来性込みで選定した。

 

Sonic Lady 1983
|Hazaam(シュプリームS)
|Sharman(ジョンシェール賞)
|*ムダレル(8勝・種牡馬)
|Lady Icarus
||Mystical Lady
|||Kingfisher(愛ダービー2着)
||Lady Lupus(愛オークス3着)
||Furner’s Green(愛2000ギニートライアル)
||Palace(愛1000ギニートライアル2着)
|*ソニンク
||アコースティクス 
|||ロジユニヴァース(日本ダービー・種牡馬)
|||ペンテシレイア(4勝)
|||トーセンパワフル(萩S2着)
||モンローブロンド(4勝)
|||ビキニブロンド
||ルミナスポイント(5勝)
|||ルミナスウイング
|||ルミナスパレード
||ヴァイスハイト
|||ロスヴァイセ
||ノットアローン(ラジオNIKKEI賞2着)
||ランフォルセ(浦和記念、ダイオライト記念他)
||ノーザンリバー(東京杯、カペラS他)
||リバーソウル

 

 

【ヤシマテンプル】

下総御料牧場の基礎牝馬といえば1931年と32年にアメリカから輸入された6頭の「星の牝馬」(星旗、星若など)が有名だが、それに先んじて種正と種道の2頭がイギリスから導入されていた。
ヤシマテンプルはその種正(現地名Young man’s Fancy)の孫にあたり、1950年の桜花賞で2着。全弟には日本ダービー馬ボストニアンがいる。

ウズシオのラインから出たスカッシュソロンはG1各付け以前の安田記念を勝った。シンザン→ミホシンザンと父系を繋いだマイシンザンは、ダービートライアルだった時代のNHK杯を制し、本場のダービーでもウイニングチケットの5着に健闘している。マイシンザンの甥エフワンライデンは笠松でライデンリーダー記念、東海桜花賞など24勝をあげた。

ニンバスバンブーのラインにはバンブー牧場の名馬たちが名を連ねている。
オレンジニンバスを経た系統からはスプリングバンブーとバンブーユベントスの母子が重賞を勝った。バンブーアトラス産駒のバンブーマリアッチは父内国産限定時代の愛知杯を制している。
荒尾競馬でデビューから24連勝を記録し話題となったキサスキサスキサスもオレンジニンバスの孫にあたる。

マドンナバンブーはバンブーメモリー、バンブーゲネシスの兄弟の母となった。バンブーメモリーは安田記念やスプリンターズSを勝った名短距離馬だが、印象深いのは4歳時のマイルチャンピオンシップの敗戦。武豊とバンブーメモリーがオグリキャップを出し抜いて完璧に抜けだしたところを、オグリの信じられないイン強襲に遭い、ハナ差負けでスターホースの引き立て役に甘んじた。オグリは連闘で向かったJCでも世界レコードで走破したホーリックスに肉薄している(何故かメモリーも連闘にお付き合いしているのだが)。あの秋シーズンは熱かった。

マリアッチは名牝*シザラの牝馬クロスを持ち、メモリーは父*モーニングフローリック×母父*モバリッズ。かつてのバンブー牧場はオーナーブリーダーらしい気概と異彩に満ち溢れていた。現在はかつての勢いも失われマドンナ、オレンジの牝系からの活躍馬も途絶えているのは少々残念なところだ。

一方で近年では、テンプルバンブーの系統から分岐したヒカリクリスタルからスキップジャックやクーヴェルチュールが重賞を勝ち、大正時代から続くこの牝系の末裔として気を吐いている。

 

ヤシマテンプル 1947
|スズサンゲツ
||ワイエムサンゲツ
|||デスチネーション(すずらん賞)
|ウズシオ
||ファイブドウター
|||ファイブソロン(クイーンS2着)
||||ヤスコソロン
|||||エフワンライデン(東海桜花賞等)
||||マイシンザン(NHK杯等)
|||フルーツカクテル
||||トーアメイウン(中山金杯2着)
||スカッシュソロン(安田記念)
|||カシマラージャ(5勝)
|ニンバスバンブー
||テンプルバンブー
|||マンジュデンロッド(8勝)
|||イブキマスター(萩S)
|||コステューム
||||ヒカリクリスタル
|||||スキップジャック(京王杯2歳S)
|||||クーヴェルチュール(キーンランドC)
||オレンジニンバス
|||サワーバンブー
||||スプリングバンブー(小倉記念)
|||||バンブーユベントス(日経新春杯)
|||||バンブーボカ(道営記念等)
||||バンブーユージン(5勝)
||||バンブーマリアッチ(愛知杯)
|||アビームバンブー
||||キサスキサスキサス(地方29勝)
|||||コウユーサムライ 
||マドンナバンブー
|||バンブーメモリー(安田記念、スプリンターズS)
|||バンブールミエール(4勝)
|||バンブーゲネシス(マーチS)

 

 

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