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平成の競馬をちら見で振り返る

というわけで元号が変わります。
当然ですがこの30年で競馬そのもの、あるいは競馬を巡る環境も大きく変容しました。ちょうど平成の初めころから競馬を観てきた自分が、「日本の競馬もここが変わったよなあ」と感慨深く思える出来事ベスト10をあげたいと思います。

10位
一口馬主の隆盛
かつては牧場系クラブ・社台40口・マイネルの3択(乱暴に言えば)だった一口クラブ。今では小口で社台ノーザン系の生産馬に出資(キャロ、シルクなど)できるようになり、初出資馬がG1を勝つという方も珍しくない時代に。ファンにとってはいい時代になりましたよね。

9位
地方競馬との交流
騎手で言えば、アンカツが切り開いた移籍ルールが端緒となって、岩田・小牧・内田・戸崎などのトップジョッキーがJRAへと活躍の場を移しました。また地方とJRAの交流競走も活発に行われるようになり、特に、地方所属のまま中央のG1に出走できるようになった平成7年は交流元年とも呼ばれますね。(ランクには入れなかったけど、北関東など複数の地方競馬が廃止になってしまったのも大きな出来事です)

8位
外厩システムの発展
今では常識の、出走→トレセン近郊の外厩で調整→入厩というルート。かつてシンボリ牧場がルドルフを世に送り出した手法は今や、ノーザンファーム天栄やしがらきなどを筆頭に、どの厩舎や馬主にとっても欠かすことのできない定跡手となりました。

7位
名門オーナーブリーダーの幕引き
メジロ牧場をはじめ、オンワード牧場、トウショウ牧場、カントリー牧場など、昭和から平成を彩ったいくつものオーナーブリーダーがその役目を終えました。それぞれが語り継ぎたい物語を紡いできた牧場です。一方、ノースヒルズやタガノファーム、エスティファームなどが勃興しています。

6位
馬券の種別増加と購入方法の多様化
単勝・複勝・枠連しかなかった時代から、平成3年に馬連が導入され、今ではワイドや3連単、WIN5などの馬券が楽しめる時代に。購入方法も、マークシート(平成3年)やパソコン投票の本格実施(平成14年)を経て、近年ではスマッピーやUMACAなど多様な投票方法が可能となりましたね。

5位
名牝たちの来日
*サンデーサイレンスや*ダンシングブレーヴなどのビッグネームが種牡馬として導入されたのはもちろん大きいのですが、個人的には数多くの名牝が繁殖として日本に入るようになった点に時代を感じます。嚆矢となったのは*グッバイヘイローですかね。今では欧米やオセアニアでG1馬を勝った牝馬が輸入されても、いちいち驚かなくなりました。

4位
外国人ジョッキーの活躍
平成6年に始まったJRA短期免許では、ロバーツ、ペリエ、デザーモ、ウイリアムズ、モレイラ、ムーアといった名手が活躍。そしてルメールとデムーロは平成27年に通年免許を取得して席巻しているのは周知のとおりです。昔は暮れのWSJSでバチバチの勝負を見るのが一つの楽しみでしたね。

3位
情報のリアルタイム共有化
これは競馬というよりテクノロジーの話ですが、ネットの普及によって世界中の競馬の情報が手に入り、レース映像はリアルタイムで観られるようになりました。なんて素晴らしいことだろうと思います。平成の初めのころ、重賞のスワンSの詳しい結果すら月曜に競馬ブック買わないと知ることができなかったですからね(遠い目)

2位
海外資本の流入
象徴的なのは、ダーレーが日本で生産と所有を始めたことでしょうか。今日ではクールモアやニアルコス一家も繁殖牝馬を日本に送り込み、その生産馬がイギリスのG1を勝つ時代になりましたが、これは流石に平成初期には予想すらできなかった事象です。すごい時代になりました。

1位
凱旋門賞いまだ届かず
いや、これは逆説的にです。ドバイや香港で勝つのも日常の風景となり、イスパーン賞を余裕で逃げ切るとか、メルボルンカップを制覇するとか、ゲームの世界が実現してしまってもなお、凱旋門(とブリーダーズカップクラシック)は未踏の地。*エルコンドルパサーやディープインパクトやオルフェーヴルでも届かないそこは、平成という時代が競馬関係者とファンに「解いてみなさい」と差し出す宿題のような気がしますね。

以上です。私がいちファンの立場から思いつきで順位付けしただけで、あまり意味はないです。これ入れないのおかしくない?というのもあるでしょうが、気にしないでください。
総括すると、平成の競馬は楽しかったです。令和もみなさんが自分なりに競馬を楽しめる時代になればよいなと願いつつ、終わりにします。

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